坂本くんへ
坂本くんも、忘れてはないと思う。
V6結成一周年のあの日。
俺はマネージャーからの連絡を家でまっていて遅刻。
寝坊したわけじゃないのに、スタッフに叱られた。
ふてくされて「うるせえな」って言い返したら、
その途端、坂本くんが俺の髪をわしづかみにして
「なんだその態度は!」って怒鳴ったよね。
恥ずかしいけど、そのとき俺はみんなの前で泣いた。
坂本くんまでがわかってくれないのかって、
それがくやしかった。
でも今は思う。わかってなかったのは俺だった。
人に迷惑をかけた以上、素直に謝るべきだったって。
それを坂本くんは言おうとしたんだって。
俺、坂本くんを煙たそうにしてたけど、
本当はすごく頼りにしてた。
みんながふざけてるとき坂本くんが
部屋の隅で頭をかかえてたのを何度も見た。
坂本くんは誰よりもホントにV6のことを考えていたと思う。
坂本くんはいつも人の長所を見抜いて、
「あいつはすごい」とか言うけど
人を「すごい」って素直に言える坂本くんのほうがすごいよ。
27歳になったとき、坂本くんのようになれたらいいなと思う。
俺達にはたくさんやることがあるから、
まだ今は「ありがとう」なんて言いたくない。
これからもよろしく頼むよ。
森田 剛
TBS“うたばん”('98年11月3日放送)より
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